― 元日から始まる一年 ―
1月 新しい年を迎える
1月1日 元日
一年の始まり。
家族で新年を祝い、新しい年の幸せを願う。
日本では古くから、年の始まりを特別な時間として迎えてきました。
そして1月7日には、
人日(じんじつ)の節句・七草
春の七草を食べ、無病息災を願います。
そして1月の月を眺めながら、
「今年はどんな一年になるだろう」
と、新しい時間へ入っていきます。
2月 春を迎える準備
立春
暦の上では春の始まり。
その前日が節分です。
「鬼は外、福は内」。
冬から春へ向かう境目に、邪気を払い、新しい季節を迎えます。
ここには、
古いものを払い、新しいものを迎える
という、日本人の時間感覚があります。
そして2月11日は、
建国記念の日
建国をしのび、国を愛する心を養う日。
「日本とは何なのか」を考える、現代の社会的な節目です。
3月 春が動き始める
啓蟄
冬ごもりしていた生き物が動き始める頃。
自然が目を覚ましていきます。
そして、
3月3日 上巳の節句・桃の節句
子どもの健やかな成長を願う日。
さらに、
春分の日
自然をたたえ、生物をいつくしむ日。
昼と夜の長さが大きく変わる節目です。
冬から春へ。
地球上の生命も、少しずつ活動を変えていきます。
4月 春が深まる
清明
草木が芽吹き、春の生命が明るく感じられる頃。
そして、
穀雨
穀物を育てる雨の季節。
日本人は、空から降る雨を「恵み」として受け取ってきました。
春は、生命が動き出す季節です。
5月 生命が大きく伸びる
5月5日 端午の節句
子どもの健やかな成長を願う日。
そして現代の国民の祝日では、
こどもの日
子どもの人格を重んじ、幸福を願うとともに、母に感謝する日です。
さらに、
みどりの日
自然に親しみ、その恩恵に感謝する日。
春から初夏へ。
植物の緑が一気に濃くなっていきます。
6月 太陽の力が強くなる
芒種
稲などの穀物を植える時期。
そして、
夏至
一年の中で昼が最も長くなる頃。
太陽の光が一年で最も強く感じられる季節です。
日本では梅雨の時期とも重なります。
雨と太陽。
その両方が、生命を育てます。
7月 星と海の季節
7月7日 七夕
五節句の一つ。
夜空の星を見上げ、願いを込める日です。
そして、
海の日
海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う日。
ここでは、
星 → 月 → 海 → 地球
というつながりも感じられます。
8月 夏から秋へ
立秋
暦の上では秋の始まり。
まだ暑さの真っ最中でも、自然の時間は少しずつ次の季節へ向かいます。
そして、
山の日
山に親しみ、その恩恵に感謝する日。
日本列島の豊かな山と森は、水を生み、川をつくり、海へとつながっています。
9月 月と祖先を思う
9月9日 重陽の節句
菊を用いて長寿を願う、五節句の最後の節目です。
そして、
十五夜・中秋の名月
月を眺め、秋の実りを感じる時間。
さらに、
敬老の日
長年社会に尽くしてきた高齢者を敬い、長寿を祝う日。
そして、
秋分の日
祖先を敬い、亡くなった人々をしのぶ日。
ここでは、
月 → 実り → 長寿 → 祖先
という、人間の時間が重なります。
10月 身体を動かす季節
寒露 → 霜降
秋が深まり、冬へ向かっていきます。
そして、
スポーツの日
スポーツを楽しみ、健康な心身を培う日。
夏の暑さから離れ、身体を動かしやすくなる季節。
自然の変化と、人間の身体の活動が重なります。
11月 文化と働くこと
立冬
暦の上では冬の始まり。
そして、
11月3日 文化の日
自由と平和を愛し、文化をすすめる日。
さらに、
11月23日 勤労感謝の日
勤労を尊び、生産を祝い、国民が互いに感謝する日。
働くことと、休むこと。
生産することと、感謝すること。
社会の中で人間が生きることを考える節目です。
12月 光が戻り始める
大雪 → 冬至
一年で夜が最も長くなる頃。
しかし冬至を過ぎれば、少しずつ昼が長くなっていきます。
暗くなることは、終わりではありません。
また光が戻ってくる。
昔から日本でも、
一陽来復
という言葉で、冬至を「陰から陽へ転じる節目」と捉えてきました。
そして年末。
一年を振り返り、新しい年を迎える準備をします。
そして、また元日へ
こうして一年を一周すると、
元日
↓
春
↓
夏
↓
秋
↓
冬
↓
冬至
↓
元日
と、時間が循環していきます。
でも地球は、まったく同じ場所に戻っているわけではありません。
私たちも同じです。
去年の自分と、今年の自分は違います。
だから暦は、
「同じ一年を繰り返す」のではなく、
「変化しながら、また新しい一年を迎える」
ためのものなのかもしれません。

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